【ガン告知の長い一日】大腸内視鏡検査は患者も分かりやすいが残酷だ!

大腸内視鏡検査

2017年8月の末、大腸内視鏡検査の日

私も妻も全く想像していなかった出来事に
遭遇します 

最高気温36度と、とても暑い一日でした。

しかし
私にはとてもクールな午後でした 

大腸内視鏡検査の始まりは…

前日からのおかゆから引き続き、2リットルの下剤のがぶ飲みで 

廃人状態の私…どうしてもこれを飲むのは苦手です

便も水の状態で

下剤のおかげで意に反して
身体の検査体制は万全です

病院から言われた来院指定時間の1時間前に到着してやる気満々  

ウソですよ!

 

受付も早々に終えて検査室前の受付で待つ

それにしてもこの病院は老人の姿が目立ち
館内は閑散としている

静けさだけが印象に残るほど…

腹ペコ状態で検査室前
私と老婆の二人

先に老婆が呼ばれて私一人になった。
広い待合室でたった一人

心を落ち着かせるために持っていった文庫本は全く役に立たず、読んでいるフリだけしている…

そんな嫌なムードを増幅させる嫌な会話が聞こえてきた

そういえば今までの人生の中でも、俺はいろんな場面で嫌な話が聞こえてきたよな∼  

今日までありがとうございます!

    もうここ辞めるんです

どうして?

限界ですよ!人遣い荒すぎます

また一人減るんだ…

静かに話しているがしっかり聞こえてしまう!

耳は今だけ超高性能!他はボロだけど…

看護師さんと検査受付の女性の会話は
この病院のイメージを作るには十分な材料であった

大丈夫か?この病院…不安がよぎる
過去の経験からも組織の人の出入りの話がこのように外部に聞こえるところで良い組織はどの世界にもほとんどない!

看護師さんの言葉は、その病院を物語るには一番参考になる意見だと思っている。何故ならの一番良見晴らしの良いポジションでその病院の医療を見てきた一番の証言者であるからです

「あっ!」 名前が呼ばれた!

私の体験した大腸内視鏡検査の顛末

 

検査室横の小さな部屋に案内され濃紺の検査着を渡されました

上下がセパレートされたタイプでポンチョのような頭からかぶる上着、そして、短パンタイプのパンツ!
お尻側が大きく割れていてお尻が丸出しになる仕様

後ろ前を間違えると変態です!

検査担当の先生に呼ばれて検査台に横たわった姿勢でスタート!

肛門に何やら塗っています。冷たいグリースみたいなもの。説明はされたのかもしれないが、緊張のあまり全く聞いていない

ただ、暗くなった部屋で内視鏡の先端のライトが光っていたことだけ覚えています

この検査は2回目なのですが、前回の事などほとんど忘れていて、「痛いのかな?」なんて考えていると、全く違和感なく体内に挿入されていました

目の前にあるモニターで自分の内臓が映し出されとてもキレイな状態だったのと、全く痛みを感じなかったので安心したのか前日から緊張のあまり眠れなかったので
急に睡魔が襲ってきました

 

これは実際の私の内視鏡検査の映像です!どうです?キレイでしょ?

キレイ内臓病院の壁に貼ってあるサンプル画像のようでしょ?

この映像を見て安心してか寝落ちしてしまいました

どれくらいの時間うとうとしていたのか分かりませんが、突然、チクッとお腹に痛みを感じ目を覚ましました

目線を少し上にしてモニターに目をやると…

「えっ  何これ?」
別世界の光景が目に入ってきました

素人の目から見てもはっきりわかる病気の内臓!
宣告されなくても十分わかります…

ガンの二文字しか浮かび上がらない!

私の実際の画像です  ガンの内臓

ひどい!大変だこりゃ!

ぱっちり目が覚めてしまいました!

この先どうなってしまうのだろう

 

大腸ガン宣告の衝撃波

検査が終わり、診察室に呼ばれ説明タイム

心の準備ができないままの

「まだ分からないけど大腸ガンみたいだね」あっさり宣告!

病理検査の結果は1週間後と言われて帰るも…

ドラマでは妻が内緒で呼ばれて告知されるパターンをよく見ていたのでそんなイメージだったのに

ど真ん中の直球で勝負

そのせいか、ショックも受けずに冷静に受け止めることができました

今の時代の告知はこんなもんなの?

変化球で宣告されていたら落ち込み方がひどかったでしょうし、寿命をいたずらに縮めていたに違いありません。

私には良かったのかも…他の人だったら…

この時私はこうも考えました!

皆さんにも同じように考えてほしい…
こんなにはっきりと告知するのだから絶対にた助かるのだろう!
医学のプロがいい加減な真似はしないだろう!
こう考えるべきです

告知って難しいですね!する側もされる側も…

ガン告知についての考察

このようにガンの告知を受けた経験のある私がガンの告知について少し深堀してみたい。
告知された事のある方これから病気の診断結果を聞こうとしている方の参考になるように、告知の事について私の気になる内容を調査してみました。
是非参考にしてください。

ガンと言う言葉について私の連想するイメージは「死」「苦しい」「治らない」この3つがまず出てきます。
大病された経験のある皆さんの答えも私とさほど変わらないのではないかと思います!

健康な方のガンへのイメージはどうでしょうか?
80%近くが「怖い」「苦しい」を連想し、悲観的となり…
更に「残される家族への不安」「死への漠然とした不安」そんなことが頭に浮かぶであろう!
良い意味で受けとる人がほとんどいないのは想像するに容易い!

昔よりは治る確率は確実にアップしている事も
了知の事と付け加えておく…

告知とは?

告知とは、患者に病気や治療法について正確な情報を提供することです。
医師は、告知の際には、患者の理解度(重度の認知症など)や感情に配慮し、丁寧な説明を行う必要があります。また、患者が疑問を持つ際には、すべて解消する必要があるのです。
告知は、医師と患者の信頼関係を築く上で重要な役割があって、医師にとって重要なスキルと言えます。患者に正確な情報を提供することで、より良い治療を受けることができ、より良い人生を送ることができるようになります。

患者に対する医師の説明義務については(当然ガンも含まれるであろう)、最高裁の判例は、「医師は、患者の疾患の治療のために手術を実施するに当たっては、診療契約に基づき、特別の事情がない限り、患者に対し、当該疾患の診断(病名と病状)、実施予定の手術の内容、手術に付随する危険性、他に選択可能な治療方法があれば、その内容と利害得失、予後などについて説明すべき義務がある」としています(最高裁平成13年11月27日判決)  指導的判例と言われています。

医師は、患者の自己決定権を尊重し、患者が納得できる治療方針を検討する必要があります。

患者は、この権利を積極的に主張し、自らの健康状態や治療方針について、
自由に意思決定する権利を行使すべきです。

患者の自己決定権とは、医師が患者に十分な情報提供を行い、患者がその情報を理解した上で、患者が自らの健康状態や治療方針について、自由に意思決定する権利です。(患者の尊厳を守り、患者の主体性を尊重するものです)これは、憲法第13条に規定されている「個人の尊厳と権利」に基づく権利です。
患者の自己決定権は、近年、日本でも注目されるようになった。この理由は、医療技術の進歩により、患者の治療方法の選択肢が増え、患者が自らが病状を知り、治療方針についてより深く考える必要が生じてきた為です。

ガン告知のメリット、デメリットは?

メリット

良い意味で限界を悟り治療へのモチベーションが上がる
詳しく知って治療方法、生活習慣見直すことができる。
悪い意味を含め諦めて残りの日々を輝かせ生きようとするモチベーションが上がる
周囲の人にハッキリと話せてサポートをしてもらいやすくなる

デメリット

治療への意欲の低下(悪い意味での諦め)
ショックを受けて精神的追い打ちをかける
周囲に話せば周りの人の見る目が変わる(これが以外に怖い!再起不能と思われがち。取り返すのがえらく大変になる)

そのため、医師は、患者の状態や性格、家族構成などを考慮して、告知の可否を判断する必要があります。(患者が自分の病気について知りたいと思っていない場合、医師は患者の希望を尊重し、病名や病状を告知しないこともある)

どう医師達は告知方法を学ぶのか?

医師は、告知について医学部の臨床実習の頃に学ぶようです。
具体的には、医学部では、以下の内容について告知のロールプレイングや模擬患者による評価などを通じて、告知のスキルを身につけることができるらしい!

告知の目的
告知のタイミング
告知の方法
告知の際に注意すべき点
告知後の患者への対応
 
その後の公的機関の告知方法などのチェック等はなく、絶対に自己流でまたは経験則で行っている医師が多いのではないか…私的考察!

ガン告知の意識調査について

多くの病院や関係各機関でこのようなアンケートを実施し、十数件のデータに目を通してみた(告知方法、告知の是非、告知を受けた感想など多岐にわたる)。
興味を持ったデータ
満足度!
ガン告知の適切な方法について、患者の満足度は6割程度にとどまっており、残りの4割は不満足またはどちらでもないと回答しています。

患者満足度円グラフ

不満足の理由として

医師の説明が分かりづらい
医師が十分な時間を割いてくれない
医師から十分な情報提供を受けていない
タイミングが…

などが挙げられています。

ガン告知の望ましい方法について患者の希望は?

医師から直接告知を受ける
家族と一緒に告知を受ける
十分な時間をかけて告知を受ける
タイミングを考えて!

タイミングは私の意見!

などの意見が挙げられています

告知で教えてほしい内容は?

病状や治療法について詳しく説明してもらいたい
治療方針について選択肢を教えて欲しい
どれくらい元の生活に戻れるのか

等の意見がありました。私の意見もあります!

これらの調査結果は、患者はガン告知に対して十分な情報提供と説明を求めていることが分かります。また、患者の希望は医師との間で乖離していることも多く、患者の思いを尊重し、患者の理解が得れる丁寧な告知を行うことが重要です。

医師の人間性で差が出るものだ!
告知よりファーストコンタクトだと思っている!
私は本当に急だったから…

その後の顛末は?

身辺の整理を少しずつ始めている自分があった
数日後に病院に向かい
そして正式な診断を受け止めます。

残念ですが、大腸ガンです。

はっ、はい!

それ以外の言葉が出ません。

前述のとおり、私の選択したこの病院は比較的大規模で新しく最新の機材が整っているので、どんな診断、手術までも対応できると思い選択したので、即入院確定!と冷静分析

しかし、
ここでは手術出来ないとのことでした

理由は聞かなかった… 

自分勝手に「この病院では対応できないほど悪い状態なのだな」判断したのです

一気に力が抜けていきましたね  

 

近くの大学病院か、少し遠い大規模病院の選択を迫られました  

入院を少し待たされますが近くの大学病院を選択しました
遠い病院では妻が大変であろうと…

これは後々正解となった

 

その手配の為と会計待ちもあり、うなだれて呆然と待っていると受付の方に呼ばれ
「明日、大学病院に行ってください 紹介状を準備しています」と伝えられました

二週間以上待たされますと言われていたのだから
この対応の早さは
事の深刻さを物語っているのでしょう

ますますヤバいんだなと実感と不安が襲ってきました 

どう帰ったかも覚えていませんが、妻にLINEでメッセージを送ったことだけは覚えています

見てください!精一杯の強がりです


ライン

とても大丈夫じゃないけど隠さず、病気を退治するために渾身を込めた2行です!

俺何か悪いことしたか?
教えてくれ神様…

人生、自分の思い通りに行かないものだ!

猛暑を忘れ去って、寒気を感じて車に乗り込み、すぐには走り出せなかったこと思い出す…

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