子供達へ父母がガンであることを伝えるのは難しい事です。簡単なことではありません。
ある程度物事がわかる年齢なら特に難しい!
特に思春期の親子の交流は病気をしていなくても思い通りにならないもの。
あなたの病気をどう伝える?
子供のその後の人生に少なからず影響が出てくる時期にどう伝えればいいのか?
このテーマの王道は未来にしか分かりませんし、個人個人答えが違う!
だから、
私の失敗を参考にして最善な告知をしてあげてください。
この場を借りて子供達、妻に思いやりのない伝え方をして心配をかけた事を改めてお詫びさせていただきます。
私はどんな告知をしたのか?ダメダメ告知の見本!
私の最低な伝え方
偉そうに語る私は最低な伝え方をしてしまいました。
逆参考にしてください!
女の子二人の修学旅行が重なる時期でした。入院が必要になるので糖尿病の治療で入院であることは伝えました。
さすがに大腸ガンのステージ3bなんて伝えてもわからないだろうし、手術と言う表現を使えば単純に重症のイメージになってしまうので、入院とだけ伝えて「心配するな」と修学旅行に送り出しました。
いつもと変わらない慌ただしい出発だったようで、妻の見送りにも無反応でいつもの娘の姿だったことが逆に私を安心させてくれました。
手術後の管で繋がれた弱々しい姿は絶対に見せたくなかった。子供達が病気の深刻さに気付いてしまうのが嫌だった。
しかし、
病状が深刻になり、妻への家事や精神的負担が増えたことから、妻の力になってもらうために子供たちに病状を正確に伝えようと思ったのです。
ですからこの時点では、ベストな選択だったと思っていましたが、正しかったのかと言うと未だに分かりません。
ただ、唯一大失敗したのは、
感情的言葉になってしまったことです。
全てが悲観的にとらえられるような言い方になってしまいました。
家族全員をダイニングに集めて長い時間病状とこれからの協力をお願いした。自分も手術直後の弱っている状態で弱気になっていたし、手術後の静養の中で、今までの生活に自分自身が戻れるのか一番不安を感じていたのは外ならぬ私自身だったからです。
頭の悪い父親は、
不安を全部家族にぶつけてしまいました。自分が死んでしまったらどうなるのか現実を伝えました。私の死より生活維持の不安を感じさせたのではないでしょうか!
強く生きて欲しい一心でした。そんな事他の場面で言えばいいのに…
52歳でマションを購入して借金もこれからが返済の最盛期で、住まいを失う可能性がある現実や、進学や部活動、友達付き合いなどにも影響が出るので、
相当不安を感じさせたに違いない。
妻の力になって欲しいと伝えたかったのですが、上手く伝わらなくていろんな気力を奪うようになってしまった
いつも賑やかな娘たちの笑顔を奪い、うつむいて泣かせてしまった。
冷静に伝えようと心の準備も万端だったはずなのだが…
大失敗の告知で、不甲斐ない父親の姿を見せつけてしまった。妻も呆れたことだろう。
味方を減らし、家全体の活気を奪ってしまった…
こう伝えればよかった!
ちなみに、その頃の私のスペックです。
かっちゃん 53歳
妻 40歳
長女 17歳 高校2年生
長男 15歳 中学3年生
次女 12歳 小学6年生
伝え方の正誤は経験者の私も分かりませんが、完全に隠し通すなどの選択肢もありますし、無限大にありますから状況によって変えなくてはいけません。
ただ、これだけは言えることは
私の間違いは、自分から目線で言ってしまったことです。今すぐにでも死んでしまうような言い方は厳禁です。
私自身そんなつもりはなかったのですが、そんな言い方になってしまいました。
危機がすぐそこにまで来ているような言い方は避けるべきでしょう。現実であっても避けた方がよい。
「病気で少し仕事を休むかもしれないけど大丈夫だよ!」と言ってあげるのがベストなのではないでしょうか!
自分がその年頃であったことを思い出してから語ってあげましょう。
私自身、父親が嫌いだったけど、こう言われたらすごく落ち込んだろうと思います。
現代社会は、昔よりはるかに情報が得やすく、何千倍も溢れかえるそんな環境で、子供達は私の時代より賢いのです。
ただ、心に関しては昔と今はそんなに差がありません。むしろ弱っているのかもしれません。
だから、
正しい情報をぼかして、聞いてきたら答えるでいいでしょう。どのくらいの入院で、自宅療養になるかだけでいいでしょう。
とても難しいですが、最後に笑顔で「大丈夫だよ!」と締めくくります。
これが一番難しいのですが…
告知される方が大変なんですよ!告知するこちら側は、もうある程度覚悟はできていますがら…
笑顔で接しなくてはいけません。
「少し休ませてもらうよ!」
笑顔で語ってあげましょう。
この場を借りて子供たちに改めて言いたい事
今の君達には間違いかもしれないけど、自分の過去や時代の流れを考えながらアドバイスをしているつもりです。
最善策ではないかもしれないけれど、愛情がいっぱい入ったアドバイスなのです。
私も人間です。
ミスもします。たくさんしてきました。
間違って接してしまった過去の場面が、ふとした時に思い浮かびます。
どうしたら取り返せるのだろう!
いつもそう思っています。
そんな私は、残りの人生のほとんどを
君たちの人生に捧げようと思います。
君達もこの家を旅立つ日が、そう遠くない日に来るでしょう。
その時までには優しい父親だったと言ってもらえるよう恩返しをしたいのです。
私の寿命だけでなく、君達がこの家を出るまでそう長くはかかるまい。だから、焦ってしまったのかもしれない…。
そして、
父はそんなに強くない…
遺書みたいだけど
最後に、兄弟仲良く、母を世界一大事に
そして、未来を楽しめ!
笑顔で周囲を圧倒しろ!
俺は生まれた時からいつまでもお前たちの味方だ!
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